こんにちは、さずです。
今日は海外で10年以上美容師をしている私が感じた日本と海外での働き方の違い、お客様の違いについて考えてみました。
あくまでも私の主観と経験から感じたことなので絶対ではないですが、少なくとも日本で働いていた時と今では色々と違うことがあるので、今回は主に
日本と海外でのお客様が求めることの違い
について紹介したいと思います。
まず日本では6年の美容師経験がありましたがそのうち3年半はアシスタントだったので実質スタイリストになって髪を切っていたのは2年半。
元々アシスタントの時からただかっこいいと言う理由でニューヨークで働くことに憧れを抱いていて、片っ端からニューヨークの日系サロンにEメールして雇ってもらえないか伺っていました。
そのほとんどのところから返事は返ってこなかったんですが、一件だけ丁寧に返事を返してくださったサロンオーナーさんがいて、その方とは何度かメールのやり取りをしていました。
その内容はニューヨークではアシスタントを雇っていないので日本でスタイリストになってある程度仕事ができるようになったら採用を検討してもいいというもの。
このメールをいただいて以来、とにかく早くスタイリストになって訓練を積まなければと当時勤めていたスタイリスト昇格が厳しめのサロンを辞め、カリキュラムを終えれば無条件でスタイリストに上がれるような大型のサロンで働き始めました。
そこで早々とカリキュラムを終え無事スタイリストに昇格。
次の日からすぐにお客さんに入り始め経験を積み始めました。
カットの値段が安かったのでお店は毎日大繁盛。お客さんがいなくて困ると言うことはありませんでした。
さらには地元に根付いているアットホーム系美容室だったので、男性も女性も老いも若いもとにかく幅広い客層で、特に偏りなく一通りの年齢層の髪型を経験させていただきました。
多い時は1日15人のカット。言い方悪いですがこの2年半で実践的にカットの練習をさせてもらったというところです。
この後、時期は熟したと自信をつけ渡米。最初はロサンジェルスに飛びました。
雇ってもらえるサロンを見つけたのです。
ただ、このサロンお客さんがほぼ100%現地在住の日本人だったんです。
最初はそれでもいいと思ってたんですが、思い描いていた海外サロンとは明らかに違ったのと、ニューヨークのサロンへの憧れが消えていなかったので、勇気を振り絞ってロスからニューヨークのとある日系サロンに電話してみました。
そこで言われた言葉は「英語しゃべれますか?」
ドキッとしました。
当時はほとんど喋れなかったんですが雇って欲しさから「少しは喋れます…」
でもあちらの反応は「いやー、ロスだったらほとんど喋れないでしょー?ロスに住んでる日本人大体喋れないから。英語が不自由なく話せるようになったらまた電話してください。」ガチャ。ツーツー。
という
衝撃的な言葉。
そう、ロサンジェルス=日本人=英語しゃべれない という図式が出来上がっていたんです。
ロサンジェルスはトヨタなどの日系大手のアメリカ支社がたくさん存在し、日本人の駐在員が多く住んでいるので、日系スーパーやレストランはもちろん、日本人が多く住んでいるエリアや市もたくさんあります。
私が住んでいたエリアもその1つで、英語をしゃべらなくても日本語だけで買い物が済む事がほとんど。勤めていた美容室も先ほど言った通り日本人客がほとんどだったのでそりゃぁ英語上達しないですよね。
まずは英語しゃべれないとニューヨークでは働けないのか!
ニューヨークのサロンにバサッと一蹴され、話してもないのに英語ができないと決めつけられたショックと実際英語が出来ないという事実にかなり落ち込みました。
この悔しい思いをした次の週から数ヶ月英会話スクールに週2回通いながら勉強し、相変わらず同じ美容室に勤めていたんですが、環境の変化を求め何か方法はないかと模索していた時にカナダのワーホリがあることを知ります。
カナダだったらアメリカと近いので何かキッカケがあったらニューヨークのサロンに勤めることができるかもしれない。そんな安易な考えでとりあえず様子見でバンクーバーに行ってみることに。
あとは以前の記事にも書いたように、気づけばあれから10年も経ちました。
元々バンクーバーにこんなに長居する気はサラサラなかったのですが、本当に気づけば10年。
今ではここがホームになりました。
ここはニューヨークではなくバンクーバー、しかもカナダなのでニューヨークの一等地にあって第一線で活躍するようなサロンで働いている訳ではありませんが、それでも日本のサロンの働き方やお客さんとは違うなと思う事が今でも山ほどあります。