こんにちは、さずです。
このコロナ渦においてあまり夜の外食はしていませんでしたが、何年も前からずーっと気になっていた日本食屋さんにどうしても行ってみたくて、ついにその願いが叶いました!
コロナでどのレストランも経営が苦しい中、ここは未だに予約をしないとなかなか入れないところらしく、数日前に予約を済ませ、行って来ました。
その名もStem Japanese Eatery (ステム)。
場所
こちら、バンクーバーではなくバーナビーの郊外にありまして、なかなか(バンクーバーからは)行きづらい場所にあります。
以前ブログで書いた絶品寿司Toyo Sushiもバーナビーにあるし、一年程前に日本人経営のうどん屋さんもバーナビーとバンクーバーの境目にできた、とのウワサで、どうやらバーナビーが日本食屋さんのホットスポットになりつつあるのでしょうか。
バンクーバーの家賃は鬼ほど高いのでこうなるのも必然な気もしますが。
STEMさんのロケーションはこちら
↓
5205 Rumble Street, Burnaby, BC
グーグルマップを見ても分かる通りお店の周りには他に何もありません…。完全に住宅街のど真ん中にございます。
公共交通機関で行くならスカイトレインのRoyal Oak Stationが最寄駅です。
外観と内観
この日は天気が悪かった為助長していますが、外観もロケーションに負けずかなり地味なSTEM(失礼)。これは道路を挟んだ向こう側の通りからお店を見てみた図。
何もなさそうなガランとした通りにポツンと出現します。
5時からの開店で5時予約だったので一番乗りで入店。
テーブル、椅子、床全て木の素材で温もりが感じられるナチュラルな雰囲気な店内。
今はコロナなので席の間にちゃんとしきりがあります。
本格的な和食で有名なSTEMなので、店内も”THE料亭”みたいなきっちりした雰囲気のお店なのかと思っていたのですが意外にもカジュアルで家庭的な雰囲気。
店内には所々にフラダンスしている女の子の置物があったり海の波の絵が飾ってあったり、ハワイアンムードもチラホラ。
思っていたよりもずっとオシャレな店内で、なおかつ清潔感があってとてもイイ!
レギュラーメニュー&本日のメニュー
コロナの今は他のレストランと同じく紙のメニューはございません。全てQRコードで読み取ってスマホでチェックです。
※3月30日よりBC州のコロナ対策により店内での食事が規制された為今現在はテイクアウトのみです
メニューを開くと分かる通り恐ろしい数のメニュー数。
普通和食屋さんだとフードロスを起こさないようにメニュー数を抑えたりしますが、ここはかなり豊富。
こちらはそのレギュラーメニューに付け加えたこの日の”本日のメニュー”
そしてレギュラーメニューも本日のメニューも、他の日本食レストランではなかなかお目にかからないような品が多く大興奮。
本日のメニューだけでも特にたけのこ、ふきのとうの天ぷらや、ホタルイカの酢味噌、北海道のホタテとウニの茶碗蒸しなどなど・・。
ここは日本!?と一瞬錯覚してしまいそうなぐらい”和”の食材とメニューがてんこ盛り。
食べたいものが多すぎてなかなか決められなかった私たちが悩みに悩んで今回オーダーしたのはこちら
↓
- サンチョーク(菊芋)の揚げ出し
- タケノコとふきのとうの天ぷら
- かぼちゃ和牛コロッケ
- ウニとカニの釜炊きご飯
- 味噌チーズ茄子
- カニのだし巻き玉子
- サンチョークのポタージュ
- 鴨つけ麺
- ウニの握り(一貫)
です。
二人でなんと9品(!)
お酒は飲まず、とにかく如何に数多くのメニューを制覇できるかを吟味した結果こうなりました。
それでは行ってみまショー!
実食
一品目
まずテーブルにやってきたのはサンチョークの揚げ出し $7。
一見「水餃子?」と思ったフニャっとした見た目の白い何かがおしるこ風の汁につけられている謎の見た目。
正直、何これ・・と思ってしまったのですが食べてびっくり。
めちゃくちゃ美味しい!
このサンチョークという菊芋の食感は里芋に似てるような気がしますが、粘り気はなく、シャキシャキした口触り。今まで食べたことのない感覚!一見フニャッとした見た目ですがフニャついているわけではなく、芋そのものが凸凹しているというだけでした。
そしておしるこ風の汁は未だに何か分からないのですが、これも出汁が効いてて本当に美味しかった。
このだし汁だけでご飯一、二杯はイケるほど、旨味成分出まくりでした。
一品目からかなり感動し、これからやって来る他の8品が待ちきれない状態。
二品目
ものの1分でサンチョークの揚げ出しを食べ終わった私たちの元に次にやってきたのは待ってました、タケノコとふきのとうの天ぷら $9。
タケノコとふきのとうが混ざって天ぷらにされてるのかと思いきや別々で天ぷらにされていました。
これはなんかお得!(二つの天ぷらを食べられるから)
いやー。これも本っ当に美味しかった!
頼んで大正解です。
言うまでもなく衣はサックサクで、油で揚げた?と思うほど軽い口当たり。
タケノコは分厚く切られているのにシャキシャキでほのかに甘く、ふきのとうは苦味が少なくめちゃくちゃ食べやすい!まさに春の訪れを感じずにはいられない天ぷらたち!
あぁ。今日STEMに来て本当に良かった・・と思わせる一品でした。
三品目
天ぷらをペロリし、幸せ気分に浸っている頃に登場したのはかぼちゃの和牛コロッケ $12。
えのきがトッピングされた小ぶりの3つのコロッケを割ると中にはかぼちゃの色をした餡がぎっしり。
全てのコメントが一緒で大変申し訳ないですが、
これも本当に美味しかった。
和牛という名のお肉は餡に練りこまれているのかあまり認識できなかったのですが、味はかぼちゃの甘みがほんのりあって、(おそらく)和牛のしっかりしたお肉の旨味と相まっていい具合のバランス。
こちらも一瞬でペロリ。
いやぁ・・・これは想像以上だ。STEMやるなぁ・・。
四品目
と、ここまで提供時間がとても短く、一品をちょうど食べ終わる頃に次の品が運ばれて来るタイミングで、和食屋さんあるあるの”待ちが長い”なんてことは全くなくポンポンと食べ進められサービスも最高。
四品目に登場したのは一番の大物”ウニとカニの釜炊きご飯” $45。
ストウブで炊いたご飯で、蓋を開けた瞬間にウニとカニと舞茸の匂いがフワッと流れ出て来てよだれダラダラ。
私が世界で一番愛する食べ物、ウニ様が贅沢に3、4切れ乗っていていい感じに蒸されています。
ご飯の中には舞茸、ゆずバター、豆苗が入っています。
しゃもじでよーくかき混ぜて食べるのですが、ウニ好きの私としてはウニを単体で食べたく、一切れはそのままいただきました。
うーん。蒸されてるとウニの香りや味は薄まりますが、クリーミーさは健在。とても美味。でもやっぱりウニは生がいい。
残りの3切れのウニとともに釜の底からカニや舞茸をしっかりかき混ぜてご飯をいただきます。
こちらも例に漏れず激ウマでしたが、ウニとカニの風味が炊くことによってどちらも少し薄れてしまうので個人的には釜炊きご飯でウニとカニを食べなくても良かったのかも、と少し思いました。
ただストウブで炊いたご飯は絶品です。
このストウブご飯の中身が季節によって変わるみたいなのでシーズン毎にチェックするのもアリですね。
五品目
味噌チーズ茄子 $10
こちらは巨大な茄子を半分に切った上に田楽味噌とモッツァレラチーズを乗せてグリルで焼き上げた一品。
味噌が甘く、チーズもとろりで結構味濃いめ。
とても美味しかったのですが、まぁまぁお腹が膨れてきていた私たちにはなかなか重めの味付けで、和食というよりかはどちらかというと洋食寄りのテイスト。
これは正直STEMに来て初めて”頼まなくても良かったかも”と思ってしまったアイテム。
お腹が空いていたらもっと美味しく食べれていたのは確実ですが、それでも次に来た時には頼まないかな。
六品目
かなりお腹も膨れて来たところで登場したのはカニのだし巻き玉子 $10。
こちらは春菊とカニが練りこまれているだし巻き玉子で、出汁の風味がよく効いて美味しかったのですが、意外にも特筆すべきことが他にないぐらい普通のだし巻き玉子で、こちらもオーダーミスと判断。
いや、美味しかったんですが特別ふんわりしてるわけでもなかったので、迂闊にもこれぐらいだったら自分でも作れるかもなんて思ってしまいました。
七品目
現れました、私の憧れの人ウニ様 $9。
ここは軍艦ではなく握りスタイル。
ウニにさらっと塗られた醤油とちょこんと乗ったワサビがなんとも可愛らしい。
パンパンの胃でもこのウニを見た瞬間に胃の内容物が動いてウニ分のスペースを空ける感覚をしっかりと感じた自分。恐ろしいです。
一口食べるとそこに広がる甘みと旨味。さっきの釜炊きご飯では感じられなかった奥深い味わいが口全体に広がります。そして全く臭くない!
STEMさんのウニはとてもフレッシュです。
本当は一品料理を少なくしてメインをおまかせ握りにしたかった私。オーダーするギリギリまで悩んだのですが、”ここは寿司屋じゃない。和食屋さんだ”と何度も自分に言い聞かせ統制しましたが、ウニだけはどうしても食べたかった。
その結果「ウニ一貫」という暴挙に出ましたが、こちらも頼んで良かった。
とっても美味しくいただきました。
八品目
サンチョークのポタージュ $5。
一見茶碗蒸しかと思ったこの手のひらサイズの器に入っているのはサンチョークのポタージュ。
ごぼうチップスがトッピングされています。
これもまた激ウマでした!
パンパンの胃にスーッと入っていくなめらかな食感のポタージュの甘みがとても優しく、旨味がかなり凝縮されているのが分かりました。
サンチョークの揚げ出しに並んでこちらのポタージュも本当に美味で、サンチョーク自体にとても興味が湧きました。
九品目
いよいよ最後の締めの一品です。
そう。鴨のつけ麺 $18。
ひんやりした太麺に鴨のローストが3枚。つけだれにも火が通った鴨が細かく刻まれて入っています。
麺は縮れ麺の太麺で、これがもちもちしていて濃いめのつけだれに良く絡み、とっても美味しかった。
鴨もとても柔らかく大満足の一品だったのですが、さすがにお腹がいっぱいすぎて最後まで美味しく味わえなかった感はあります。無念。
まとめ
本格和食が好きな人は絶対に行った方がいいです。
バーナビーの辺鄙なところにあるのが難点ではありますが、本当に行く価値あり。
ちなみに九品頼んだ今回のお会計は$133でした。
決して安くはありませんがどれを取っても美味しいものばかりだったので全く後悔はありません。
メニューが多いのも魅力の一つで、次行った時にはあれ食べてみよう、これも試してみたいと思ったものばかり。
季節の食材をふんだんに使っているレストランなので行くたびに季節メニューがあるのもとっても魅力的ですね。
残念ながら今はコロナでダインイン(お店で食べること)は禁止されてしまいましたが、変わらず持ち帰りはやっているみたいなので、近くに住んでいるけどまだ試したことがない方はぜひ!
しかもテイクアウトのメニューが結構やばい内容で(いい意味で)、ランチの和牛メンチカツ丼$15、からたま丼(唐揚げと卵焼き)$12に加え、醤油麹の鯖焼き、プレミアム和牛弁当など・・。
もしやテイクアウトの方が色々試せるんじゃ、と思ってしまうほどそのラインナップの豊富さに圧倒されています。
こういうお店はコロナに負けずにぜひ頑張ってもらいたいです。
私もまたバーナビーに行くときはぜひテイクアウトを試してみたいと思います。
それではまた〜